DDSと聞くと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?

医薬、薬学の世界ではDrug Delivery Systemの略語として使われています。
端的に言うと、薬を効いてほしい患部に伝達するシステムの事です。

天真堂の研究開発チームは2017年、独自の新経皮吸収システムとして「TEN-DDS」を発表しました。
TEN-DDSの「TEN」は弊社社名の天真堂「TENSHINDO」の「TEN」からとっています。
一方、TEN-DDSの「DDS」は弊社の考え方が色濃く反映されています。

今回はその「DDS」についてわかりやすく説明致します。

1、DDSとは??

化粧品業界でも数多くのDDS(Drug Delivery System)と命名された素材、
製剤が製品化されています。
それらは、ナノカプセル、リポソーム、ミセル等の名称で訴求されています。
皆さんも、聞いたことがあるのではないでしょうか?

さて、医薬部外品の有効成分は、表皮で作用する成分が多数を占めますが、
表皮中に届けるため“如何に角層を透過させるか?”が大きな課題となります。
勿論、角層を透過した後、美白の有効成分であれば作用する部位、
例えば基底層に届くことが大切なのは言うまでもありません。

しかし、私たちは医薬品のDrug Delivery Systemのような
「患部に伝達して、患部で働く」というよりは、
第一関門である角層を「如何に通り抜ける(透過)か」が大切な要素の一つと考えています。

よって、表皮に素早く届けるという意味を込めて
DDSをDirect Delivery Systemと名付けました。
和製英語ですが、「直接伝達するシステム」という意味合いになります。
これが我々の考える化粧品の経皮吸収システムTEN-DDSです。

2、TEN-DDSの構造

TEN-DDSは、経皮吸収促進剤として分配性や拡散性が向上する設計としています。
その構成要因と必要なものは

①水溶性の有効成分
②ジカルボン酸(ポリオキシアルキルエーテル)エステル
③ポリグリセリン脂肪酸エステル

の3つです。
これらの両親媒性物質のIOB値(角層との親和性)や
オクタノール/水分配係数(透過しやすい経皮吸収指数)を考慮して設計しています。
では、次にその効果について見てみましょう。

3、TEN-DDSの効果実証

経皮吸収を量る為に3D培養皮膚モデル※(クラボウ社製EPI-606X)
を用い経皮吸収(透過)量を測定しました。
その結果の一部を紹介致します。
※ヒト正常表皮角化細胞から構成された皮膚モデルで、基底層から顆粒層、有棘層、角層を有する。

先ずは、美白の有効成分であるL-アスコビル酸2‐グルコシド(AA2G)を
2%配合した製品の比較です(グラフ1)。
青線が通常のローション、オレンジがTEN-DDS技術を用いたローションです。

 グラフ1.ローション中のAA2Gの透過率

TEN-DDSは3D培養皮膚モデル実験において透過の速さ、
量とも通常のローションより優れていることが確認できます。
また、グリチルレチン酸ジカリウム(GK2)を指標とした育毛剤の評価(グラフ2)
でも同様に高い透過が確認できています。

これらの結果より、TEN-DDS技術を用いた製品は
3D培養皮膚モデルで高い透過性を示すことが確認されました。

その他の水溶性の有効成分も評価を行っておりますが、
いずれも透過率が優れていることを確認しております。

また、今回はお示ししませんでしたが、
ローションだけでなく乳液やクリームでも高い透過性を確認しています。
ヒトでの臨床試験は未実施ではありますが、
通常の製品より高い効果が期待できると考えております。

グラフ2.育毛ローション中のGK2の透過率

4、差別化された効果実感型の商品開発

TEN-DDSの凄さを理解いただけたでしょうか?
角層の透過性、表皮中の拡散性に優れた技術と考えております。

一方、「技術はわかったけどお客様(消費者)が本当に実感できるの?」が
次の課題となります。
効果については現在、臨床実験を進めております。

勿論、透過性が増す事による有効性の強化だけでなく、
効果実感を高める使用感の提案も大切なファクターとなります。
それらが合わさることで、
差別化された真の効果実感型商品の開発が出来ると考えております。

TEN-DDS技術を用いた製品開発に興味をお持ちいただけたでしょうか?
「プラセンターエキスの透過率を高めたい。」
「消費者満足度を更に上げたい。」
など、要望がございましたら、天真堂へ是非お問合せください。

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